


今回の解説をしているBeken(beken77116525)といいます。
現在ドラッグストアで「店長」と「管理薬剤師」を兼任している現役薬剤師です。
現場経験も30年以上で登録販売者に関しては設立から見てきましたのでリアルな話ができると思います。
登録販売者の資格取得に一番適した人は既に医薬品を販売しているドラッグストア・コンビニなどでパート、バイトをしている人です。
理由は2014年まで受験資格として必要だった実務経験が不要になったことです。
確かに登録販売者試験に学歴・年齢・実務経験などの受験資格がなくなり受験しやすくなりました。
ところが良いことばかりではありません。
理解していない方も多いですが登録販売者試験に合格しただけで医薬品が販売できる訳ではありません。
車に例えると仮免の期間があり実務経験を積まなければ本免なりません。
実際に登録販売者資格を武器に有利な採用を期待して面接に来る人が多いです。
しかしこの時点では雇う側に資格者としての価値はありません。
その点パート・バイトとして既に働いているのであればこれから採用してもらう必要がありません。
うまくすれば手当が付いたり昇給したりするかもしれません。
晴れて実務経験が得られれば独り立ちです。
1,920時間の実務経験は想像以上に曲者。
既に社会人として働いている方は注意が必要です。
これから登録販売者試験を受験する人は十分検討しましょう。
登録販売者の資格取得がおすすめな人とは?
・既に医薬品を販売している会社で働いている
・将来ドラッグストアに就職したい学生
・やりがいや存在価値のある仕事がしたい
・将来に対して不安を感じている
既に医薬品を販売している会社で働いている
繰り返しにはなりますが2014年を境に登録販売者試験に受験資格がなくなっています。
資格マニアには朗報ですが資格を活かして働きたい人にはハードルが上がりました。
理由は資格取得後の実務経験が完了するまでは1人で医薬品を販売できません。
つまり採用側へのメリットがなく先行投資になるからです。


その点で既に医薬品の販売を行なっている会社で働いている人にはメリットだらけです。
・昇給・時給UPのチャンスに恵まれる。
・雇い止めのリスクが減る。
・社員になれるチャンスがある
こんな理由から既に医薬品の販売に関わる仕事をしている人に最もおすすめです!
将来ドラッグストアで働きたい学生


将来ドラッグストアで働きたい学生にもおすすめです。
学生バイトはドラッグストアでは採用されやすいでしょう。
学生期間中に登録販売者の資格を取得してしまえば卒業後にそのまま社員になる選択肢や他のドラッグストアに就職する選択肢もあります。
即戦力なので採用されやすくなる面も大切ですが採用後に資格するのは大きなプレッシャーがかかります。
不合格になって立場の狭い思いをする人も多いです。
やりがいや存在価値のある仕事がしたい
「やりがい」や「存在価値」が仕事に見出せるかが仕事を継続するうえで重要ですよね?
「やりがい」や「存在価値」を仕事に求める人に「登録販売者」の資格取得は向いています。
一般のお客さんが風邪薬を選ぶとします。
パッケージに書かれている効能・効果はどれも同だし種類もたくさんあります。
そして「いつも使っているやつ」とか「〇〇がCMしているやつ」はたまた「金額が高いから効くだろう」みたいな選びます。
そんなとき登録販売者の存在は大切です。
「熱が高いならこちら」「いままで副作用が出たこと無いですか?」とアドバイスできますよね。
アドバイスをしたお客さんから「この間の薬すごくよく効きました」「ご親切にありがとうございました」「また何かあったら教えて下さいね」と言ってもらえることがよくあります。
これは本当にテンションあがりますよ。
このような声をかけてもらえる業種は少ないのでは無いでしょうか?
求人情報を見て「薬剤師」パートは時給がいいとよくいわれます。
「薬剤師」の私の当時で4年間、現在ですと6年間の学費をかけて大学の薬学部を卒業もしくは卒業見込みでやっと受験資格が与えられます。
国家試験に合格してはじめて「薬剤師」です。
合格率を見るとかなり高目に見えますが薬学部は留年も多く国家試験に受かる見込みがないと卒業延期組に回されます。
その点登録販売者は一般用医薬品のほとんどが販売可能とお得かもしれませんね。
あなたがもし「やりがい」や「存在価値」を大切にするのであれば「登録販売者」の資格取得がおすすめです。
将来に対して不安を感じている
年齢を重ねると将来への不安が増えますよね?
子供の学費は大丈夫だろうか?
住宅ローンの返済は大丈夫だろうか?
旦那がリストラにあったりしないだろうか?
子供の手が離れてパートとして働こうと考えている人。
もしくは既に働いている人もいるでしょう。
働き始めるともう少し割の良い仕事はないか?
雇い止めにあったりはしないか?
勤め始めてむしろ別の不安や悩みが増える人もいませんか?
これらを解消する1つの案はこれから仕事を探すならドラッグストアにする。
ドラッグストアで既に働いているなら「登録販売者」資格を取得する。
「登録販売者」資格を取得すれば時給が上がります。
医薬品を販売するには薬剤師もしくは登録販売者が必要ですから雇い止めのリスクが減らせます。
万が一に雇い止めにあったとして次の仕事探しが容易になります。
可能な限り勉強して販売力をつけましょう。
実力さえあれば社員として働くことが可能となるでしょう。
登録販売者の資格取得をおすすめしない人とは?
・既に社会人として働いている人
・一攫千金を狙っている人
既に社会人として働いている人
社会人が登録販売者の資格をしていけない訳ではありません。
問題なのは資格を活かして転職しようと考えている場合です。
もちろん上手くいくケースもありますが実務経験なしの転職活動は苦戦することが多いものです。
万が一転職に活かそうと考えるのであれば転職エージェントの利用が必須となります。
一攫千金を狙っている
「資格」全般に言えることですが取得しただけで時給が倍になるとか、ましてや一攫千金ということはありません。
とはいえ手当が全く出ないケースは少ないのでテキスト代や受講料・受験料・登録費用くらいは十分に回収可能です。
魔法ような資格ではありませんが理解して上手に活かせば役立つ資格となるはずですし「やりがい」も得られるでしょう。
まとめ
登録販売者の資格習得はドラッグストアで働いているもしくは働こうとしているパート・バイトに最適な仕事です。
・「登録販売者」は資格を取得しただけで給料を含めた待遇面を期待するのは難しいので注意が必要です。
・「登録販売者」は「やりがい」「存在価値」がえられる資格ですが情報提供できるだけの知識と責任がもとめらます。
・「登録販売者」は将来の不安の対策として安定しているときに取得しておくべきです。
登録販売者試験は実務経験なしで受験しやすくなりました。
一方で取得後の就職・転職にはテクニックが必要です。
方法は3つあります。
1)パート・バイトとして働き社員を目指す。
2)パート・バイトとして働き実務経験終了後に社員として仕事を探す。
3)転職エージェントを利用する。
もし社会人として働いているのであれば3の転職エージェントの利用が必須です。